第2回期日
事実上、期日設定のセレモニーで終わってしまった第一回期日と違い、当日は被告代理人も出席しての口頭弁論となりました。口頭弁論とは言ってもその場で討議をするのではなく、事前に提出された準備書面を「受け取ったこと」の確認が中心となる。
被告準備書面では、まず労働時間については、ほぼ原告主張に近い内容で認めていた。月毎の日数による所定労働時間に違いが有る点を除けば、休憩時間を含むものと言った主張はなく、シフト表記載のものに加え、証拠とともに提出した「ステップアップ研修」「認定サブマネージャー研修」というサークルKサンクス主催の研修参加のものまで含めて異論は出されていなかった。
ステップアップ研修・認定サブマネージャー研修と言うのはスタッフが店舗運営のための知識を学ぶという事で、本部が店舗の運営をバックアップするという趣旨のものだが、ハッキリ言って役に立つようなシロモノではない。そんな研修をするぐらいなら、オーナーや店長を集めて法令順守研修でもやった方が遥かにマシである。何大接客用語だか、経営基本理念だかより、よほど大事な事のはずだ。
もっともこれは参加した証拠に加え、店のコンピュータに登録されている店舗マニュアルの「賃金を支払うべきものである」との記載が有る部分を合わせて提出しているのでグウの音も出ないハズだ。
もっとも当日参加した研修でも「これから夜勤なんですよ」なんてのが何人かいたのだが、キチンと時間外割増も含めた適正な賃金が支払われていることを祈るのみである。
さて被告主張を要約すると「賃金には夜勤手当が含まれている」という点と「支払いは行うので付加金は回避されるべきだ」という2点に尽きる。
原告としては「夜勤が含まれているとする被告主張は誤り」という事、また付加金については少なくともこの紛争を知った後に支払われる賃金にも割増がなされていないことから見ても「支払うつもりがなく長時間労働をさせていた」という事は明らかであり、回避する理由は全くない事を主張しました。
裁判長からは「夜勤手当が含まれていたとするに足りる証拠の提出は出来るか」という問い掛けが最初に有り、被告弁護側からは「原告に聞かないと分かりません」という答えが返される。まさか「有りません」とその場で答える事は出来ないのであろう。
裁判長からは「夜勤手当が含まれるとする場合に必要な証拠類は先生方が一番ご存じのはずですから、有るのならば今日までに提出するべきではなかったのか」という痛烈な意見が出される。
原告に対しては「現段階で出されている証拠で既に相当額の不払いが有ることが認められるが、早期に解決を望むなら和解も考えてみたらどうか。和解をするのであればどの程度まで譲歩できるのか」という話が有りました。
私としては、早期和解をするにしても法に反した不払いが行われている以上、払わなかった方がトクをするような減額和解は一切認められず、訴状記載以外の不払いや労働保険等の不正非加入と言った事態も有るので、その件については別訴とするにしても、本事件についての和解は考えられず、付加金まで踏み込んで判断して欲しいという意見を述べました。
少なくともこの段階で「訴訟棄却」という可能性はまず無くなったとも言えるし、証拠収集をガッチリ行った事でまず被告に逃げ場は有りません。次回期日には「夜勤手当が含まれる証拠」とやらが提出できなければ「本体価格」についての争点はまず終結出来るのではないだろうか。


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